2017年12月16日土曜日

(27) 英文ライティング、日英翻訳への補足



羽生善治さんと井山裕太さんに国民栄誉賞の授与が検討されているそうです。

長い文章なので興味のない部分はとばしてお読み下さい。


英語・翻訳とは関係ない話

私は小さいころ将棋が好きで毎日将棋の本を読んでは棋譜を並べていました。


将棋初段への道 (1982年) (小学館入門百科シリーズ)


こちらは、そのころ読んだ本です。当時小学4年生で既にアマ3段の羽生さんが、他の小学生と対戦したときの棋譜が載っていました。無理筋の端攻めをしっかり受け切って羽生さんが快勝した将棋をよく覚えています。

将棋が強いのはもちろんのこと、思慮深く、おごった態度をとらず、常識も備えた尊敬できる人物だと思っています。

先日たまたま林葉直子さんのブログを見る機会がありました。羽生さんの昔のエピソードも載っていました。林葉さんは、私が小学生のころ将棋界のアイドル的な存在で、定期購読していたNHK将棋講座に当時高校生の林葉さんの水着のグラビア写真が載ったこともありました。

将棋の話を続けます。小さいころに父に将棋を教わりましたが、子どもの成長は早くすぐに父に勝つようになりました。友達やクラスメートともよく将棋を指しました。私は特別強かったというわけではなく、同じくらいの棋力の子が小学校には何人かいました。近所に住んでいる祖父ともよく指しました。祖父は囲碁が本職(プロという意味ではありません)ですが、将棋も指します。ちなみに現在95歳で健在です。

将棋に費やす時間のうち対局をするのはごく一部で、ほとんどは家で将棋の本を読んで棋譜を並べていました。これも独学と言えるのかもしれません。

対局と言っても2人で黙々と指すだけなので、言葉を交わすこともそれほど多くありません。話すことが苦手な私に向いているので幸いだったのかもしれませんし、そのせいで話すのが苦手なままなのかもしれません。

大きくなるにつれて、世間ではコミュニケーション能力が大事だと言われるようになりました。どうやら人前で話すことを意味する言葉のようでしたが、急に得意になるものでもないらしく、今でも面接やプレゼンには苦手意識があります。ちなみに世間話はもっと苦手です。

将棋への興味は徐々に薄れていきましたが、インターネットが普及した後でも、たまに対局サイトで将棋を指していました。しばらく間があくとレーティングが下がるということが続き、ついには全く指さなくなりました。今ではニュースで将棋の記事があれば読むくらいです。

小さいころに身に付けたことでも、続けないと徐々に忘れてしまいます。大きくなって身に付けたことなら、なおさら続けないと忘れてしまうと思います。興味がなくなると続けるのも難しくなります。趣味なら興味の赴くままに変えていけばいいですが、仕事の場合にはなかなかそうはいかないと思います。続けるためには、興味を持ち続けられるよう工夫することが必要だと思っています。


Daijob.comインタビュー

Twitterで添削をして頂いていた有元美津世さんからインタビューを受け、記事を載せて頂きました。話すことが苦手なのでメールでのインタビューにしてもらいました。それまでTwitter上では英語でしかやり取りをしたことがなく、日本語でのやり取りは初めてでした。私のバックグラウンドも少し載っていますが、それ以前の自分を紹介する意味も込めて上では将棋の話を書きました。


今週の仕事

週のはじめに納品を済ませた後、数日間仕事がありませんでした。その間『新翻訳力を鍛える本』を読んだり、ブログを書いたりしていました。休みが3日目に入ったあたりから、クラウド翻訳会社I社(英日、9/2の記事)で仕事を取ろうかどうしようか考えつつも、のんびり過ごしてしまいました。その後、B社(日英、9/2の記事)から仕事を頂くと同時に以前納品した英訳のフィードバックを頂きました。時間をとってじっくり読みたいと思っています。


英文ライティング、日英翻訳への補足

『新翻訳力を鍛える本』を読んだ後で付け加えたいと思ったことがあったので、先週の投稿を修正しました。さらに、この本に出てきた話題に関連してもう少し書きます。

この本には興味深い話がたくさん載っていましたが、現在英訳の仕事が多いこともあって翻訳者の遠田和子さんの記事とベンジャミン・トンプキンスさんの記事が特に参考になりました。

日本語話者が日英翻訳をすることを目的に書かれた遠田和子さんの記事は、全般的に納得する部分が多かったです。日英翻訳に興味のある人にお勧めします。


新 翻訳力を鍛える本 (もっと稼げる産業翻訳者になる!)


私は外国のことよりも日本で起きている身近なニュースに興味があるので、ST(9/2の記事, 9/9の記事)は私にとって遠田さんの言う「自分が興味の持てる題材」だったんだと思います。

英語の学習をしていると、Timeを読むべきだとか、The Economistを読むべきだとかいう話をよく聞きます。STの次に何を購読しようか考えていたころ、Timeを買って読んでみたことがあります。予想していたほどには難しいと感じなかったので、私は特にTimeを購読する必要性を感じませんでした。なお、The Economistは読んだことがありません。

昔、文系の友人に勧められて広辞苑を購入したことがあります。重い辞書をわざわざ取り出してせっかく単語を調べても例文が万葉集からの引用だとがっかりします。すぐに使わなくなり、部屋のインテリアになりました。

友人もよかれと思って勧めてくれたんだと思いますし、広辞苑を評価する人も多いので価値のある辞書なのかもしれませんが、私の用途には全く合っていませんでした。昔の版の話ですので、現行の版については知りません。

このブログでも本を紹介していますが、購入前に出来るだけ内容を確認することをお勧めします。アマゾンでは、『なか見!検索』から内容の一部を確認できる本も多いようです。


冠詞に関する参考書も挙げられていました。時間があるときに読みたいと思います。

マーク・ピーターセンさんの書いた岩波新書を何冊か読んで、冠詞について役立った部分もありますが、今でも冠詞で迷うことも多いです。そのため、お気に入りの本ですが先週の投稿では紹介しませんでした。

ベンジャミン・トンプキンスさんの記事では、「目的語がはっきりしない場合など、どうしてもperform a testやmake an observationのような『名詞化した動詞』を使わなければいけない場合もありますが…」と書いてあり、我流でやってきたことが間違いではなかったと確認できました。

まだまだ知らないことも多いので、いろいろ勉強しなくてはいけないとも感じました。